共鳴社会 第二章
人はどのように変わるのか
人は、どのように変わるのでしょうか。
現代社会では、人が変わる方法として
・意志
・努力
・モチベーション
・目標
が重要だと考えられています。
やる気を持ち、目標を設定し、努力を続ければ、人は変わる。
そのように教えられてきました。
しかし現実は、それほど単純ではありません。
多くの人が、変わろうとしても変われないという経験をしています。
決意しても続かない。
努力しても戻ってしまう。
やる気があっても長くは続かない。
なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。
それは、その人がダメな人だからではありません。
人は意志によって変わる存在ではないからです。
人が本当に変わるとき、そこでは別のことが起きています。
それは、暮らしが変わることです。
人は頑張ろうと思ったから変わるのではありません。
ある暮らしの中に入り、その暮らしのリズムとテンポの中で関係に触れながら生きているうちに、気がついたら変わっていた。
そのような形で変化が起きます。
これは多くの現場で観察されることです。
とくに
・生きることに困難を感じている人
・社会から離れてしまった人
・孤独を感じている人
・自分を見失ってしまう人
が、もう一度生きる側に戻るとき、そこでは意志や努力ではなく、暮らしの変化が起きています。
人は説明によって変わるのではありません。
評価によって変わるのでもありません。
人が変わるとき、そこには共鳴があります。
共鳴とは、感覚と身体が同時に動くことです。
例えば、人や動物と向き合ったとき、人は
距離
呼吸
緊張
リズム
テンポ
といったものを身体で感じ取ります。
そして、その感覚に合わせて身体が自然に動くとき、そこに身体知が生まれます。
身体知とは知識ではありません。
それは、関係の中で身体に生まれる知です。
人は、他者や自然との関係の中で
感じ
動き
応答する
ことで、少しずつ身体知を身につけていきます。
そして身体知を持った人の動きは、言葉を使わなくても他者に伝わります。
そのとき、そこに共鳴が生まれます。
つまり、
身体知があるから共鳴が生まれ、
共鳴が生まれることで、さらに身体知が育っていく。
この循環の中で、人は少しずつ変わり、そして育っていきます。
この変化は、意志によって作られるものではありません。
むしろ他力によって起きるものです。
人は、自分の力だけで自分を変えることはほとんどできません。
しかし関係の中に入り、共鳴が生まれるとき、人は自然に変わり始めます。
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